診療内容
花粉症について
花粉症とは 花粉症は季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれ、スギ・ヒノキ・ブタクサ・イネなどの植物の花粉が原因となって、さまざまなアレルギー症状を起こす病気です。 主な症状は、くしゃみ・鼻水・はなづまりなど鼻に関する症状のほかに、目の症状(かゆみ・涙が出る・充血)や、喉・皮膚のかゆみ、咳、頭痛、寒気、下痢を伴う場合もあります。 |
花粉症の患者さんは年々増加傾向にあり、今ではと日本人の5人に1人が花粉症と言われています。一口に花粉症と言っても様々な植物の花粉が原因となり、季節によって花粉症の原因となる植物が変わってきます。中でも、春先から飛び始めるスギ花粉による花粉症の方が最も多く、全体の約8割を占めると言われています。
今年の花粉飛散予報
春に飛散するスギ及びヒノキ花粉は前年夏の気象条件に大きな影響を受けるといわれています。 2012年の夏は九州や四国の一部を除いて太平洋高気圧の勢力が強かったために日照時間が長く厳しい暑さとなりました。 また、それに加えて前シーズンのスギ花粉量が少なかった関東・東海地方では特に飛散量が増加すると予測されており、昨年の2~6倍になるといわれています。
ヒノキ花粉も日照時間に加え、気温による影響を大きく受けると言われています。したがってスギ花粉と同様に今年のヒノキ花粉の飛散量は多くなるといわれていますが、 昨年東海地方はヒノキ花粉の大飛散年であったため、我々の地域の今年の飛散量はややおとなしくなる見込みのようです。
今年は2月下旬よりスギ花粉の飛散がはじまりました。 飛散開始後は1週間から10日で本格的に飛散し始め関東では3月上旬にはスギ花粉のピークを迎えそうです。 ヒノキ花粉の飛散は約1ヶ月後、4月上旬にピークを迎えそうです。 早めの事前対策を進めておくことが大切です。
詳しい花粉飛散状況は ?こちら をご覧ください。
花粉症の診断と治療
花粉症の検査
春先にいつも鼻や目の調子がわるいので「なんとなく私は花粉症かな?」と思っている方はいませんか?
クリニックでは採血で花粉症の診断を簡単にすることができます。また、あなたの症状の原因となるアレルギー
物質(アレルゲン)が何なのかも詳しく調べることが可能です。
単純にスギ花粉アレルギーと思っていても、意外とヒノキや他の花粉やハウルダストにもアレルギーが見つかる
ことがあります。アレルギーの原因物質がわかれば、症状の強い時期を予想でき、対策をすることができます。
予防、重症化、難治化を防ぐためにも原因物質を一度調べてみましょう。
花粉症の治療
花粉症治療は、体のアレルギー反応を抑える抗アレルギー薬の内服と鼻水や目のかゆみを直接抑える点眼薬・
点鼻薬が治療の基本となります。
抗アレルギー薬内服 ・抗ヒスタミン薬 ・抗ロイコトリエン薬 ・Th2サイトカイン阻害剤 ・化学伝達物質遊離抑制薬 |
点鼻薬 ・抗ヒスタミン薬 ・ステロイド点鼻薬 点眼薬 ・抗ヒスタミン薬 ・ステロイド点眼薬 |
実際の治療は、患者さんそれぞれのの症状の出かたやライフスタイルに合わせて上記の薬を組み合わせて治療していきます。ご希望の方には漢方薬の併用も行っております。
早めの治療が効果的です
抗アレルギー薬の内服治療は、効果が出始めるのに1-2週間かかることが知られています。
また、花粉症であることがわかっている患者さんの例年の症状に合わせて、花粉が飛び始める1~2週間前から
薬の服用を開始する「初期治療」を行うことで、
花粉症の症状が出る時期を遅らせ、花粉シーズン中のつらい症状を軽くし、また、症状の終了を早めることができます。
この初期治療をせずに、症状がひどくなってから治療を開始してもなかなか思うような治療の効果が望めないことがあります。 シーズン中の症状を軽くするためにも、早めの「初期療法」が大切です。
また、「初期療法」により症状が軽くなったからといって花粉シーズン途中でお薬をやめてしまうと症状がひどくなることがあります。花粉シーズン中は服用し続けることが大切です
家庭でできる花粉症対策
● 花粉飛散情報をこまめにチェックし、花粉の多い日はできるだけ外出を控えましょう。 風の強い日やよく晴れた
日(特に前日に雨が降った日)、空気が乾燥している日は特に花粉が多く飛ぶ傾向があります。
● 外出するときはマスクやめがねを着用し、帰宅したら家の中に入る前に衣類や髪の毛についた花粉を良く払い
落としましょう。 また、洗顔(目や鼻の中も)やうがいをして鼻をかむのも効果的です。
● 室内に進入した花粉は、かなりの時間室内の空気中に浮遊し続けますが、いずれは床面などに落ちるので
掃除をまめに行ないましょう。空気洗浄器を設置するのも非常に効果的です。
● 洗濯物や布団は外に干さないようにしましょう。布団乾燥機の購入をお勧めします。
● 喫煙や飲酒、風邪や過労、睡眠不足なども症状を悪化させる誘引となりますので、なるべく規則正しい生活を
心がけましょう。